| ●循環器系の疾患とは
循環器系疾患には、先天性心疾患(生まれつき心臓の形が正常と異なる)、後天性心疾患(虚血性心疾患・心臓弁膜症・心不全・不整脈など)、高血圧症、脳血管障害などがあります。
ここでは歯科治療時に注意を要する疾患、とくに高血圧症を中心に説明します。
◆高血圧症
高血圧症には、その90%以上を占める「本態性高血圧」と、他の疾患が原因で高血圧になる「二次高血圧」があります。生活習慣病として問題となるのが本態性高血圧で、生活習慣と遺伝的な体質の両方が関係しているといわれます。
血圧を上昇させる原因は・・・
●塩分の摂りすぎ、肥満、ストレス、過労、過度のアルコール摂取、喫煙などがあります。
自覚症状は・・・
●血圧上昇の時期には、目立った症状はでてきません。
●せいぜい頭痛・めまい・動悸・むくみなどです。
症状が進むと・・・
●高い血圧は、血管や心臓に強いストレスを与え、その状態が続くと血管や心臓・脳・肝臓・眼などの各臓器に障害が現れてきます。

●血圧の表し方
血圧には、上の値と下の値があります。
上の値(収縮期血圧):心臓が収縮したときの値です。
下の値(拡張期血圧):心臓が拡張したときの値です。
●高血圧は歯科治療時に注意が必要です
歯科治療に伴うストレスや不安は、患者さんの血圧を危険な高さまで上昇させることがあります。
とくに、血管に病変のある方や、すでに高血圧のみられる方では、さらに血圧が上昇すると心疾患や脳血管障害を招くことがあります。
さらに、歯科治療で使用する局所麻酔薬には血管収縮薬が含まれているので、血圧上昇を起こしやすくなります。
したがって、歯科医師にとっては、患者さんの誰が高血圧疾患をもっているのかを知ることが、とても大切なことなのです。
◆チェックポイント(気になるかたはチェックして下さいね)
1:全身的に健康で血圧も正常。 → すべての歯科治療が可能です。
2:高血圧の症状はないが診察時140/90mmHg以上。 → 歯の痛みや歯科受診による不安から、血圧の上昇を起こしている可能性があります。応急歯科処置をして、次回の診察時にも血圧が上昇していれば、内科医へ紹介いたします。
3:現在、高血圧の治療を受けている。 → 応急処置後、内科主治医へ現在の状態について照会します。
4:高血圧症の治療を受けたことがあるが現在は中止している。 → 未発見の合併症が隠れているかもしれません。血圧値によっては、内科医の診断後、歯科治療再開になることもあります。
5:高血圧性疾患の症状があるが医師にかかったことがない。 → まず内科医の診察を受けましょう。
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